ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

2021-01-01から1年間の記事一覧

このジョークはなぜおかしいのいのか?

そのジョークとはおおむね以下のようなものだと記憶する。 長年収容所にいる囚人たちはお互いのジョークを知り尽くしていた。なので34番!と囚人が叫ぶとみんなドッと笑うのだ... 本当はもう少しひねりが効いているオチがあるのだが、この部分だけで十二…

孤独なボウリングと歴史人口学

社会学での名著『孤独なボウリング』はアメリカ社会で地域コミュニティの弱体化が起きていると指摘していた。その主張は『歴史人口学』における発見、都市が人口の消失の場所となる、に解析接続されるだろう。 孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再…

Cope Cup 頭蓋骨

コップの語源はラテン語のCopeなのだそうだが、頭の鉢も同じ言葉だそうだ。 そういえば、ドイツ語で頭はKopfだった。 古代ヨーロッパ人は動物の頭蓋を切り取って鉢、つまりコップがわりにしていたのだろうか? 日本人も頭の鉢とかいっているので、頭骨の使い…

アイドルグループとアサルトライフル

この両者を結びるける記号はAKB48とAK47だ。 後者はカラシニコフで知られるベストセラーの銃器である。前者は売れっ子だったアイドルのグループ名である。 AKは「アフタマート・カラーシュニカヴァ」というロシア語だ。世界で最多製造された自動小銃としてギ…

GAFAからGAMMAへ

FacebookがMetaと改名したことでGAFAがGAMAになるつかというのが、ちまたの話題となっている。 自分はGAMMAでいいのではないかと思う。MetaとMicrosoftをMMとしたわけだ。 この業界ではどうしてもMicrosoftの存在感は無視できないからだ。 GAFAに対するネガ…

タイトル無料で譲ります「ギリギリきりぎりすとおろおろコオロギ」

童話でもアニメでも何でもお使いくだされ。ただし、先主権は保持します。

ケネディ大統領暗殺事件の真相、透けて見える

2021年10月にバイデン政権は1963年のジョン・F・ケネディの機密文書、いわゆる ウォーレン報告の残された核心部分の開示を見送った。ウォーレン委員会はオズワルドの単独実施を結論としつつ、その報告書を75年間封印した。 だが、その公開への圧力は高まり今…

異界への扉を再び開く

著者のクリアーノは宗教学者エリアーデの高弟。亡き師の後を継いで間もなくチャウシエスク政権関係者によりシカゴ大学構内で射殺された。 今から30年前の1991年のことだ。働き盛りになろうとした宗教学者の早すぎる死はアメリカ社会の行きつく先を予兆してい…

江戸から東京へ 都市憧憬

機動警察パトレイバー2 the Movieのラスト 「一つ教えてくれんか。これだけの事件を起こしながら、何故自決しなかった?」「もう少し、見ていたかったのかもしれんな」「見たいって、何を」「この街の、未来を」 押井守の映画の第二の主人公は「東…

大和男児のしぐさ 頭を掻く

気まずい状況になったときに、ヒトは頭を掻くという仕草がある。これは男性に多いようだ。女性でもなくはないが、やや不自然かもしれない。 女性にとって髪の毛をなでる、さわるという行為は自然だろう。だが、頭を掻くのではない。 青空文庫で調べてみた。 …

都会の衰退の様式 日米の例 室蘭とフィラデルフィア

日本社会は衰退期に入っていて地方都市にはおびただしいシャッター通りが生まれている。コロナで拍車がかかったのは間違いない。しかしながら、アメリカの大都会の 衰退の様式は、もっと荒れ果てたものだ。 一先ず、アメリカの東海岸の大都会の有様をみてほ…

今の世の中、無形資産が増えている

パスキアの絵が100億円とか、バンクシの落書きが何百万ポンドとか落札価格が話題になる。そのたびに考えるのは、経済成長のことだ。どういうことか? 市場の取引は金銭取引となり、それはどこかの帳簿なり口座でチャリンチャリンとマネーが響く音になる。 ゴ…

パリ市民はパリジャン、東京都民は何と呼ぶ?

パリ市民はパリジャン、ニューヨーク市民はニューヨーカーとかいう。 東京都民は何と呼ぶだろうか? 江戸っ子? それは古すぎるし、あっても下町に限っての呼び方だろう。 そこで、提案がある。 トウキョウニャン では、どーだろう。即却下かなあ。 横浜市民…

中世歌謡『梁塵秘抄』の遊女のウタより

日本の中世に謡われた庶民の歌謡集が『梁塵秘抄』なのだが、これは中世に生きた人びとの世俗的な精神世界を望見できる、貴重な伝承である。加藤周一などもそのように評価している。 ところで、2021年にNHKで放送された「にっぽんディープ紀行 “昭和”を探して…

思考のポトラッチとでも称してみるか

ポーランドのSF作家にして思想家であったスタニスワフ・レムの生誕100年が2021年なのだそうだ。彼の名は一部のファン層にしか記銘されていないかもしれない。 『ソラリス』の作者といえば、すこしは気づきを与えるかもしれない。 高度な才能と知識のあらん限…

共産圏の暴力化装置

ブルクハルトの至言がある 新興国であればあるほど、静止していることはできない。 第一にこの国を創立した人たちは急速な前進という癖がついてしまっているため、 また、本来、この人たちは現愛も将来も改革者であるためである。 第二に、この人たちが呼び…

UFO仮説とシンギュラリティ論の重ね合わせ

ペンタゴン発表のUFOレポートがアメリカ合衆国では話題になっているらしい。 例えば、「米 UFOに関する報告書「140件余の目撃情報も正体結論出ず」」 114件の軍関係者による目撃事例では1件が気球とされたが、残りは解明されずとある。 21件については、物体…

超長い振り子の方程式を解く

かのアルキメデスは「足場を与えてくれ、さすれば大地も動かしてみせる」と言った。古代最大の数学者で物理学者でもあったこの人の夢は、人工衛星を自在に運用できる現在、ある意味で実現している。 はるか後代のガリレオ・ガリレイは、同じくイタリア半島の…

2.5次元の恋 グラディーバ

フロイトが詳細論評したおかげで、現代でも読み継がれている変わり種小説。それがドイツ人イエンゼンの1903年の作品『グラディーバ』だ。 若い夢想家の考古学者ノルベルト・ハーノルトの異常なまでの幻想と理想が、幼なじみのツォーエ・ベルトガングによって…

未来派の映画『カビリア』(1914)

100年前のイタリアの映画が前衛的すぎて、あきれ返ること。 リビアの植民地戦争と詩人ガブリエル・ダヌンチィオ、そしてイタリア統一50周年 あたりがキーワードになろうか。 当時の映画人に一大インパクトを与えた記念すべきモノクロ映画だ。 www.youtube.com

柳田国男と異界の接点

明治時代。日本は文明開化の名のもと、あるいは富国強兵のほうがふさわしいだろうが、短期間で近代化を成し遂げようとしていた。 日清・日露戦争での勝利が名実ともに近代化の証明だとすれば、柳田国男(1875年〈明治8年〉- 1962年〈昭和37年〉)の社会人と…

歴史が織りなす、人々の気になる繋がり

明治期の日本が犯した犯罪に「閔妃暗殺事件」がある。乙未事変ともいう。1895年のことだ。他の国の皇后を暗殺したのだから主権侵害どころの話しではない、恐るべき暴力の発動と狂気の沙汰といって間違いはない。 首謀者の一人は三浦梧楼。その実行犯の一人で…

シンデレラのLGBT版

トンプソンの『民間説話』によれば「シンデレラ伝承」の男性版が存在するということだ。逆玉の輿であろう。 明治期に南方熊楠先生は「シンデレラ」説話が世界のあちらこちらに存在すると指摘していた。男性版があってもおかしくはない。 むしろ、時代にあわ…

自分とその類型性格に関する臆説

近ごろ、老いを重ねるにつれて若々しさとは何かについて確信が深まっている。 Stay fool、つまりバカバカしさに通じる感性とふるまいのことではないかと信じだしているのだ。それは幼児性につながる。老いて赤ちゃん返りだ。 SFとアニメ、数学、それに哲学へ…

梁塵秘抄の359からの機械翻訳

Every time I hear the cheers of a child who was born to play, or alive to play, I want to writhe in my filthiness and dearness. 遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん 遊ぶ子供の声聞けば 我が身さへこそゆるがるれ 梁塵秘抄のもっとも深甚…

縄文人の心的現象論の構想

縄文人の精神に肉薄するための布石 短い過酷な人生 骨からわかる寿命と死因 短くも美しく過酷な生活 父母と重なる生活時間は短い。乳幼児死亡率も高い 30歳以上は老人であり珍しい存在だったろう。明治人が50歳で入れ歯だったの を思い出してほしい。冬場な…

文化人類学vs日本民俗学 市民への浸透でみる

その昔、柳田国男翁の晩年に文化人類学サイドから日本民俗学の学問としての正当性に批判があった。柳田翁は門下からの反批判がないとみなし、成城学園にあった民俗学研究所を閉鎖した(と言われている) 皮肉にもその先鋭のひとりが『桃太郎の母』の石田英一…

アヘン戦争と薩英戦争の比較

規模において1840年のアヘン戦争と1863年の薩英戦争は比較にはならない。アヘン戦争はイギリスと清の正面衝突であったし、期間も2年に及んだ。一方の薩英戦争は日本の雄藩とイギリス艦隊7隻との短い期間(2-3日間)の戦闘であったのだ。 それでも、局所戦と…

インド人よ、来たれ!

東京裁判で東条英機の禿げ頭をたたいた後、「インド人よ、来たれ!」と叫んで退席の憂き目にあったのは、国粋主義者であった大川周明であった。 個人的な話だが、仕事上の接点があった家族で来日していたインド人のエンジニアがいた。優秀な人でしたが、その…

レーニンの最後の悪あがき

ロシア革命の英雄、レーニンは学生の頃は、文字どおり人類の恩人の一人であったこともある。 その最期は、じつに苦渋と苦悩に満ちたものだった。とにかく、スターリンの増長が病床のレーニンには大きな不安を与えたのだ。その予想は、レーニン死後にその通り…