ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

亀岡の盲導犬総合訓練センター

盲導犬の訓練は難しく、費用も必要だ。しかも、盲導犬の寿命はふつうの犬よりも短い。 運営費のかなりの部分は慈善金によりでているという。 青森県八戸市の屋台村で飲んだ時、隣に居合わせたおっさんがそんなことを話していた。 京都府亀岡の盲導犬総合訓練…

三千世界でただ一つの花

明恵上人は、ある日、スミレの花が咲いているのを見て合掌して涙を流したという。上人はありふれた花にすべての花の真如を見通すことで事物が相互に依拠し合う「事々無礙法界」を看取したのではないか? 個々の花は消え去り絶対的な花が咲き誇る世界が上人に…

チェーホフの『六号室』

19世紀末のロシアは国家的混迷期にあったようです。ロマノフ王朝のツァーリの統治はほころびはじめており、社会のタガは緩みだしていました。 短編の名手チェーホフが医師業の傍ら作品を発表しだしたのは、そうした時代です。文豪トルストイがその才幹を評…

祭りの処方

山車とはなぜ山なのか? 祭りにおいて「山」が象徴するのはなにか? それは山からくだり里に顕現する神的なものを表すのではないか? 祭りの山車で見られるカラクリ人形、なぜ人形がそこにいるのか? 少なくともそこでの所作は演劇性がある。繰り返し動作が…

倭国人形論 書き集め

『文化人類学事典』561ページ「人形」より 日本においても人形は多様な発達の仕方をしている。平安時代には「ひとがた」 「くさひとがた」「かたしろ」「あまがつ」「ひいな(雛)」「偶人」「土偶人」「木偶人」「傀儡」などと呼ばれ、その名の通り材料…

自分葬がやってくる

上野千鶴子のような自己保全&価値観フリー系の論客が『おひとり様の老後』などとお気楽な高齢化単身世帯を唄いあげたのは、つい数年前のこと。 そのうちに、シングル化だけではなく、葬式にまでそれが忍び寄ってきた。それが明確な事実になりつつあるのは、…

アレキサンダー大王、始皇帝、豊臣秀吉

アレキサンダー大王、始皇帝、豊臣秀吉の三英傑の共通点はいろいろあるだろうが、一つここで言いたいことは後継政権を生み出せなかったことだ。 彼らは軍事力により、強力な支配を確立し、統一的な勢力圏を創りだした。 だが、その権力基盤は死後に急速に解…

あるいは忌日でいっぱいの暦

8月になると連日のように祈祷と黙祷で日々の記事がいっぱいとなる。15日の終戦記念日の前後にことさら、それが多い。 沖縄戦の犠牲者、戦艦大和や特攻隊の追悼、広島と長崎の原爆記念日につづいて御巣鷹山だ。そして、終戦記念日で追悼式はピークとなる。…

自閉症についてのメモ

身の回りに増えている自閉症、これは文明化によるものかどうか。 レオ・カナーは一九四三年に初めて自閉症を記述 全ての文化圏に見られます。いろいろな国で行われた調査では、常に一万人に二人から四人の自閉症の子どもが生まれ、通常女子一人に対して男子…

フランスの詩人の観た能

20世紀初等のフランスの外交官ポール・クローデルはパンテオンに葬られているほどの才幹を有した人物であった。 その彼が駐日大使であった時代に、伝統芸能に深く親しんだ。 能の理解はその理解の正確さと繊細さをよく伝える。 堀辰雄の引用の孫引きをしてお…