ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

サマータイム Deodard版

艦これと安西冬衛の詩

女の子を軍艦に見立てるオタクの趣味は昭和の初期の類似のタイトルの詩といかにも隔たりがあるのを安西冬衛の「現代詩」である軍艦茉莉で感じた。軍艦茉莉(ぐんかん まり) 「茉莉」と読まれた軍艦が、北支那の月の出の碇泊場に今夜も錨をを投れていた。 岩…

LEDと陰影礼賛

洋式便所が和式を圧倒している。 ところでひと昔前では便所は薄暗くしっとりとした和式がいいとゆう御仁も多かった。言い方が違うかもしれない。薄明にある清潔な便所が真に心休まる場所だと夏目漱石、あるいは最近(半世紀前になるが)までは谷崎潤一郎が指…

『被災地の「幽霊」卒論が問う慰霊の在り方』

2月11日の『被災地の「幽霊」卒論が問う慰霊の在り方』という記事は様々な連想をもたらす。 震災で娘を亡くしたタクシー運転手(56歳)は石巻駅周辺で客を待っていた。震災があった3月11日から数ヶ月たった初夏、ある日の深夜だった。ファー付きのコートを着…

そこにヌッとある巨石

天の磐船という言葉は石の古代民俗性を考えるうえで、避けて通れない。巨魁な石が山頂や谷間にヌッとある。天から降臨したとしか思えないその様は古代人を威圧し慄かせたのであろう。 驚嘆と畏怖がある自然の造形物に底知れぬ作為、聖なる行為を感じ取ったの…