ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

2024-01-01から1年間の記事一覧

GDP Growth vs Economic Stability

経済学者はGDPを最高の発明であり、経済力を測る物差しだとし、多くの政治家や経営者もそれを認めているのは確かです。それは当分、揺るぎそうもありません。 でも、この日本経済の停滞「失われた20年」に関するYouTubeに対しての米国の会計士である@Indepen…

弱い紐帯の強さの歴史性

1970年頃の「転職の社会学」の先駆的業績にマーク・グラノベッターの「弱い紐帯の強さ」があります。当時のアメリカ社会において就職や転職が社会的関係の薄い人からきっかけを与えられるという指摘でした。 換言すると新規性の高い価値のある情報は強いネッ…

特権階級でその権利を放棄したのは「侍」のみ

世界史的にみていろいろな身分制度があった。朝鮮の両班やスペインのイダルゴなどがある。日本の武士もその一つであり、つい150年ほど前に存在していた。 いまではエンタメにおいて各国から人気のまとになっている。その武器たる日本刀や甲冑の機能性と美も…

アメリカ人の希望と絶望

2024年の大統領選挙は、ふたを開けたらトランプ氏の勝利となった。 ハリス副大統領の敗北宣言で気になったことばがある。「Dark Age」だ。 ジェイン・ジェイコブスの最後の著作は題して「Dark age ahead」(2004) 素人ながら偉大な社会思想家はアメリカ社会に…

アメリカ社会で起きているコミュニティ崩壊

ロバート・パットナムの精力的な研究が議論の余地なく証明した「米国コミュニティ崩壊」は1990年までの社会現象だったんです。 あいにくと21世紀になってコミュニティ再生は起きなかった。それどころか症状が悪化したといえる証拠は「トランプ大統領」の…

アメリカの銃撃事件への省察

手始めにCNNの「数字で見る「米国における銃乱射事件の実態」」を参照します。 4人以上の死傷者の事件の実態をCNNはまとめたものです、 www.cnn.co.jp また、こちらは2023年の数字で654件の発生を報じています。死者が出た事件数です。1日あたり117人と…

10月でも酷暑の陽気... パンピーの不平

10月の東京とは思えない暑さであります。21世紀末に1.5度上昇どころではありませんね。彼岸過ぎても汗だらだらです。油断すると熱中症にもなりえる。 このような温暖化の極端な現われに対して、一般ピープルとしても危機感をもつのです。たしかに自分たちの…

大都市のコアに住む密度効果

大都市は周囲から人を呼び寄せる。仕事も娯楽も出会いもあらゆるチャンスがそこにあるからであろう。その結果はあからさまに所得や経済力に現れる。不動産価格もその一つだろう。 それはそれとして、ここでは客観的に種としての人への影響をまとめておきたい…

現代アメリカ人のエブリデイリスキーライフ

21世紀になってからだろうか、アメリカ人のハイクオリティな生活というものの闇が急速に拡大したように感じられる。ハイクオリティ&ハイリスクというのがUSAの生きかたになった。 有名な堤未果氏の立て続けのレポート(参考文献)は社会の底辺だけの報告で…

生成AIの美女を見分ける

Stable Diffusionの登場によって一挙に世界に拡散した感のあるリアルな画像生成ツールとしての生成AI利用。 AI製美女が目に入らぬ一日はなくなったようである。おかげさまでこれはAI製というのも見分けらようになったと自負している。 とても整った小顔、小…

イスラエル建国物語りは美談ではなくなったようである。

その昔、ラピエール&コリンズの『おお、エルサレム』なる古典的ノンフィクションを読んで、イスラエル建国の物語りをひどく讃嘆したものでありました。 いきなりの大英帝国統治終了とそのあとに到来する危機と苦難を予期しての大胆な生き延びるためのあの手…

死馬を鞭打つなかれ! 例外;平沼騏一郎

まずは一言。 くたばれ!平沼騏一郎 あっ。もう死んでるか。機会があれば彼の墓石に鼻くそを投げたい この硬直思考の権力亡者さんのせいで戦前の日本はだいぶねじまげられた。 幸徳秋水らを死刑に追いやった大逆事件。無罪の人間をありましない陰謀の会合に…

貧乏物語は続くよ~何処までも~

河上肇の『貧乏物語』は吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』と同じように人生の普遍性を扱っている古典ですね。貧乏の近代的な定義に始まり、大正時代における貧乏人の増大とその窮状、その原因とその帰結をわかりやすく述べている。日本が欧米列強に国力…

フィールド民俗学の巨匠 野本寛一

限界集落ばかりになる直前の時代、ひたひたと過疎化が進む農村山村漁村を歩き、その共同体の記憶を残してくれた巨匠、野本寛一氏がご存命なのは喜ばしい。 彼の民俗誌は昭和時代の消えゆく伝承を幾重にも濃縮して、未来の世代に継承しようという果敢なる挑戦…

空想科学小説からファンタジーへの時代相の移り行き

20世紀中葉までの科学技術がすくすく成長してゆく時代には、空想科学を主題にするSFがのびやかに未知と未来の世界の物語りを紡いでいました。 レンズマンとかスカイラーク、クラークとハインラインの時代ですね。 いまではそういうスタイルは受けません。 …

アマゾンデータセンターのロケーションについての仮説

2024年に自分が岩手県や埼玉県、神奈川県と愛知県、大阪府で見聞きした設備投資の現場で目立ったのは、高速道路などの主要幹線道路沿いにボコボコと着工&竣工された巨大な物流センターの数々でありました。 たぶん、日本への製造業回帰と物流システム効率化…

オーバーツーリズムの向こうを張ってオーパーツーリズム 皆で仲良くオーパーツ巡りを!

www.youtube.com おーばー

我が家の二大二の腕

君たちはどう飽きるか、あるいは疎遠になる筋道

何故か現代人は親しくなるよりも疎遠になる方が圧倒的に多いようですね。 アメリカ社会ではすでに1990年代には自覚されていました。大きな都会だけがそうさせるだけではなく、地方のローカルコミュニティすらも人のつながりが小さくなるプロセスが進行してき…

ホラーものは「聖なるもの」へのエントリーポイント

高度なデジタル通信の時代にあって、ホラーコンテンツは人気がある。 安全な自宅に居ながらにして、ホラーものの映画やドラマで吸血鬼やモンスター、妖怪に怯えて過ごすことを現代人は選択するのだろうか? 実のところ、そうしたデジタルワールドが居心地が…

髭についての夢想

現代日本においては髭はかなりマイナーな存在になっている。 しかし、「ヒトラーとチャップリンの共通点は何か」といえば、ちょび髭である。 明治人は口ひげを蓄えていたが、どうして戦後日本は髭を嫌うようなったか? また、縄文人は毛深かったのだが、どう…

不謹慎なるミリオタ興奮のクルクス大戦車戦!

2024年8月、独ソ戦の激戦と硝煙の地、クルクスが再び戦闘の場となった。 歴史は繰り返すというが、雄大なユーラシア大陸の平原では地上戦が悪夢のように何度も諸民族を襲う宿命なのだろうか? 鋼鉄の嵐が大地を吹きわたり不運な民の血肉が土に入り混じるのか…

2024年パリオリンピックの日本金メダル数の多さについて

国別でアメリカ、中国に続く堂々の3位であります。なぜ、多いかについての考察を少々。 日本の参加選手たちの努力と能力と運の良さを前提としましょう。 他国の金メダル常連国の凋落を語るべきかと想われます。 典型的なのはロシアでしょうか。戦争まみれ、…

大英帝国に由来する真夏の大騒動 in the world

2024年8月の今現在、イギリス本土では右翼集団による移民排斥の暴動で大騒ぎになっている。世界を見回すといたるところで戦争や暴動のニュースが目につく。 どれも、20世紀の大英帝国の負の遺産の地域ばかりなんじゃないか? イスラエルとパレスチナとの確執…

フェイクニュースの古典的言い換え「一犬虚に吠ゆれば、万犬実を伝う」

うん、味わいがあるなあ。

武蔵野セミナール 昆虫の学び場 想い出

Thailand Lady

無惨の無限城と3Dマンデルブローモデルの比較

『鬼滅の刃』の「柱稽古篇」が終わり、いよいよ悪の権化、鬼舞辻無惨の根城である無限城に鬼滅隊が墜ち込み最終決戦へと動きだした。 ところで、その無限城であるがその幻惑的なアーキテクチャが話題になっている。 ある人はその回帰構造を指してエッシャー…

ヒューゴ賞受賞SFはもはや受けない@Japan

いつの頃か、アメリカSF紹介のリアルタイム性が減速するようになってきた。 その証はヒューゴ賞受賞作が一向に翻訳されなくってきた。 2010年代まではそんなことはなかったと思うけど、例えばチャイナ・ミエヴィルの『都市と都市』は2010年の長編部門の受賞…

テッド・チャン氏のAI時評を読んで

想像を絶するほど想像力と構想力に富んだストーリーの書き手である、当代随一のSF作家の指摘は、傾聴するに値する。 hanfpen.hatenablog.com 人類を超えるシンギュラリティとかを論じるのは時間の浪費だと彼は指摘する。もっと現実的な問題にフォーカスすべ…

アカデミックな文庫シリーズ

かつては学問の専門書、例えば思想書、歴史、東西の古典文芸、自然科学書などを学生や市民向けの文庫で提供していたのは、岩波文庫くらいな時期がしばらく続いた。 1980年頃講談社学術文庫なるものが参入し、21世紀の境目前後にちくま学芸文庫が生まれた。こ…