ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

60年代の対抗文化の負の側面

中華人民共和国で文化大革命の嵐が吹き荒れていたころ、日本では全学連がゲバルト抗争を繰り広げ、アメリカ合衆国や西欧でも青年が政治的な抗議活動と対抗文化に熱情を燃やしていた。 ビートルズが西洋の音楽界を席巻し、フランスでも『毛沢東語録』が流行し…

天国から来たチャンピオン

懐かしの名画。 ウォーレン・ベイティ主演/監督の『天国から来たチャンピオン』(1978年) のんびりとしたコメディ風のストーリーだが、ずいぶんと余韻が残る出来。

ムツェンスク郡のマクベス夫人

レスコフの『ムツェンスク郡のマクベス夫人』(Lady Macbeth of the Mtsensk District)は青空文庫で読んだが、語り部レスコフの巧妙なストーリーは一流のサスペンス作家並みである。 これはショスタコーヴィチのコラボであるオペラをあわせて視聴すると良い…

空海の空前絶後性

日本の宗教史上、弘法大師空海ほどの人物はいない。 この人物ほど中国において、同時代的に高い評判を勝ち得た宗教者はいないし、ほとんど独力でひとつの論理的完全性と組織的堅固さをもつ教義と教団を生み出した宗祖もいないであろう。 ほぼ無名の学僧から…

自然科学の起源と現代の状況

学問はその対象をあらかじめ与えられている。力学は物体の位置と運動に関する学である。生物や政治の運動については扱わない。文学は創作的文章に関する関係の学であるからして、その作者の神経細胞や消化作用は扱わないきまりであろう。 こうした約束事はギ…

文化の自画自賛とナショナリズム

メディアに満ち溢れている ジャパン・クールとか、外国人観光客を追い回す番組とかは、ネットでも同様な海外ネットの反応と同様に、他者の眼という鏡を通して自国を見直すという点で教訓的である。 その反面、安易な自画自賛ひいては唯我独尊になりかねない…