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雑草のような雑念と雑考

DX、アプリ化とAI導入は少子化対策にはなるが、高齢化対策にはならない

 いまどきのDX化は何でもアプリに載せて、スマホなどユーザ起点&負担ですべての処理を自動化させようという発想でビジネス変革を進めているように見受けられる。

 これは、一面、きわめて自然な流れだろう。個人のニーズや情報はその当人に任せ、間には人を介さない。省力化と省人化、いつでもどこでも処理ができる。しかも、コストダウンがついてくる。セキュリティさせしっかり保護すれば、ほぼ満点と誰でもそう思うのだ。

 労働力人口が不足していきている少子化社会には、持って来いのトランスフォーメーションだと誰しもが考えるのはわかる。

 だが、しかし、高齢者社会には不向きなのではないだろうか?

 アプリの使い方がわからない、いや、それどころかスマホの画面の文字も音声もようよう聞き取れない。用語がわからない。そうかといって、頼みのコールセンターはつながらない。パスワードはアプリ毎、サービスごとにメモしておかなくてはならない。

 だいたいセキュリティが厳しいのでパスワードを失念したら、正規の面倒な手続きを踏んで回復するまで、しばしの間何もできない。急ぎの用事ほどそういう事態が発生するのが、マーフィの法則だ。

 当人がどんな有料サービスに加入しているかも、次第にあやふやになる。つまりはサブスクリプション手数料はトラレゾンになる可能性がある。下手すると年金以上にサブスクでマイナスになるかもしれない。請求書が紙で来るわけではないので、第三者にはわからない。最近は、通帳もWeb通帳だから、どう引き落とされているかわかないままになる。

 何とも皮肉な事態ではないだろうか?