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雑草のような雑念と雑考

三千世界でただ一つの花

 明恵上人は、ある日、スミレの花が咲いているのを見て合掌して涙を流したという。上人はありふれた花にすべての花の真如を見通すことで事物が相互に依拠し合う「事々無礙法界」を看取したのではないか?
 個々の花は消え去り絶対的な花が咲き誇る世界が上人に生まれたのだ。明恵は日本宗教史上、もっとも清廉潔白な求道者と呼ばれる。
 その妙なる奇行や影響力は『徒然草』などの文芸を介して現代までこだましている。

 かつては、華厳の教えは明恵上人のなかに生きていたのだ。

 話は飛躍するが、これぞ、スマップの『世界でただひとつの花』の歌の本源の一つなのだろうか。