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雑草のような雑念と雑考

役に立たない妄言 養老先生、おぬしもか

 森嶋道夫という著名な経済学者が晩年に『なぜ日本は没落するか』を出した。エリートがいなくなってきている日本の現状(20年前?)に警鐘を鳴らしていた。

  とくに日本はそれから没落していると感じるわけではない。知的エリートはたしかに減ったがそれで没落感があるわけではないと知った。ほんとにヤバイと感じた、10年前の東日本大震災福島第一原発事故を除いては。

 内発的な経済発展は一服したのは確かそうだが、それでも大半の国々の市民よりは裕福であろう。

 さて、この度、功成り名を遂げた養老先生も日本滅亡論を唱えてくださっている。

そもそも思いつきを脈絡なしにお話しされている。これでは言葉のサラダだね。

 ここまでの大家が語るとメディアははいそうですか、とひれ伏してお言葉をいただいているのが、まざまざと浮かびあがる。インタビューするのも一苦労だろう。同情する。

 


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 自分も恥ずかしながら太陽を50回以上周遊しているので、この老大家の危惧もわからんではないが、でも、これでは老眼で難聴になったおいぼれのSpining yarn、つまり年寄りの繰り言だろうね。

 ご老人の罪深いのは多くのビリーバーがいるのに主観的な未来像を語ることだ。

 してやったりと妄言を教訓として語るのは、これから生きる若者や中高年に対して無礼だと思うのだ。もう君たちは望みがありません。日本の組織は目も当てられない体たらくです。自分の若いころからそうでした...。

 旧帝大系の医学部で長年教鞭をとり、有望な若者を指導してきた人間の言っているなのだ。自分はアウトサイダーです。批判はしますが、何にもしてきませんせんでした。

まことに、講壇に巣食ってきた口の減らない教授のいいそうなことだ。

 同様な醜態をさらしたのは故 西部邁氏だろう。

 その遺著『保守の遺言 JAP.COM衰滅の状況』は日本社会にNoとダメ押しする内容のようであった。しかし、知的頽廃の最たるものだった。弟子たちに迷惑をかけた死にざまと見合った内容の遺著だったので、唖然としたものだった。

 ご両人に共通しているのは人生の軌跡だ。東大という組織に寄生していながら、その枠外から罵声を浴びせるだけの存在だったということ。なにも行動らしい行動は伴わないが、言論上の業績とダメだしだけは立派なのだ。

 日本に失望する?

 自分はスーパーボランティアの尾畠春夫氏のような人物が一人でもいるだけで、日本に希望はあると信じている。なにも言わず黙々と世に尽くす。養老先生の最近の言説を見聞きするにつけ、もっと賢い老いを迎えるための反面教師と仰ぐことに方向転換したわけだ。