昨年12月に岩波新書と中公新書から、古代蘇我氏を扱う本がほとんど同時に発売された。両者とも有力な出版社であり、新書の歴史も質も価格も同格なだけに、その社会的な受け入れや評価というものをamazonの幾つかの数値から、比較してみよう。
はじめに岩波新書版からだ。
『蘇我氏の古代』は8月12日現在では
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 47,330位
9件のレビュー
評価の星数☆が3.5
20冊の中古出品で最低価格が139円
『蘇我氏 ― 古代豪族の興亡 』は8月12日現在では
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 15,334位
14件のレビュー
評価の星数☆が4.5
24冊の中古出品で最低価格が264円
本の内容の評価はそのまま、レビュー件数と中古価格に正比例しているというのが、ここでの指摘だ。
結局、この両雄の対決では蘇我氏にどれだけ肩入れしているかがその評価の差となったわけだ。つまり、悪者蘇我氏論よりは生きながらえた古代豪族のほうが古代史ファンには受け入れられたということなのだろう。
「蘇我氏」で検索するとamazonのリコメンドも中公新書を上位に出すのだ。
- 作者: 倉本一宏
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: 新書
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- 作者: 吉村武彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/12/19
- メディア: 新書
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