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雑草のような雑念と雑考

フランスの名作「悪魔が夜来る」(1942)

 マルセル・カルネ監督の中世幻想絵巻『悪魔が夜来る』(1942)は戦時下フランスの数少ない名画である。 
 詩人ジャック・プレヴェールの脚本。
 カルネはこの後、『天井桟敷の人々』という不朽の名作を生み出す。


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 粗筋

15世紀フランス。ユーグ男爵の城でアンヌ姫(デア)と騎士ルノーの婚約の宴が催されていた。集まった旅芸人の中には、吟遊詩人に化けた悪魔の使い、ジル(キュニー)とドミニク(アルレッティ)の姿があった。それぞれ婚約の二人を誘惑して、この幸福を壊そうというのである。....最後は、悪魔の嫉妬を買い、二人は石にされて鞭打たれる。だが、その心臓は変わらず熱く鼓動している。ちょうど、ナチ占領下においても、フランス人の自由への希望が萎えることがないように……。