ランダムなメモランダム

雑草のような雑念と雑考

ヘイトクライムしているのは誰だ

 どこの国でもそうだが、人種差別や自国偏重主義などドグマに染まった人びとは始末におえない。
 新大久保あたりで街宣活動しているヘイトクライム参加者だけを念頭においているわけではない。
 彼らに面識もなく、調べたわけでもないので、あくまでも一般論だ。

 彼らの多くは、前向きな謙虚さも自分たちが何をしているか、どこから生じたかについての自意識の片鱗すらもない。特に困るのは想像力とユーモアのセンスが皆無だということだ。
 想像力というのは、たとえば三韓時代と大和朝廷を主とする古代史への飛翔だ。出雲王朝を考えてもいい。我らの先祖の一部として、出雲人、百済や伽夜を想像する力だ。竹島などは一炊之夢ごとき問題でしかないのだ。
 そんな蝸牛角上の争いに加担するというのはいかなるものか?
 それと、もっと切実な問題が我らを待ち受けており、それも国難というレベルではない。近代世界システムの大難をどうしのぐかが一番の問題なのだが。それについて、彼らがどんな見解を持つか、その問題の所在をどう理解しているかが問題だ(大半の国民は知って知らぬふりをしているのは知っているが)
 それも少子高齢化、技術革新と経済停滞、資源と水・食糧の偏在、疫病流行に気候変動と天災などが畳み掛けるように襲来するのだ。ちんまい小島で無益な論争にふける日韓の領土摩擦などは、泰平の世のふつつかな夢でしかないということを理解してほしいものだ。

 この想像力の欠如はユーモアの不在という、憂うべき過激派の共通性でもある。
 そんな底の浅いことでこれからの大変動の時代どうするのだろうか。他人を呪うなら穴二つの世界となろうというのに。
 やんぬるかな、やんぬるかな!