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雑草のような雑念と雑考

平賀源内の破格の多角性を知る

 四国讃岐は二人の大天才を送り出している。空海と平賀源内だ。
最近になって、源内の全集を入手した。
その業績を見渡すと、本草学の情報集積が卓越したものがある。
 藩に分断された江戸時代に、国内の物産をくまなく集め、新しい産業を興そうとしたその情熱には頭が下がる。
 浄瑠璃にも奇抜な新味を持ち込み、風俗小説にその激越な情感を刻みつけた文のヒトであり、エレキテルで静電気学、西洋絵画をも身に着けた。鰻のコピー「土用丑の日」の仕掛け人でもあった。
 晩期の源内は誤って人を斬るという不幸な事件を起こすほどに封建社会の息苦しさに深く悩んでいたのだ。
 さりながら、江戸時代という特殊な文化的な試験管だからこそ、生まれた独自な精神的な遺産というのもあるのだと思う。平賀源内の才知と不幸もまた、その独自さゆえ、光芒を放っている。



 電子版の全集が購入できる。
 平賀源内全集(pdf版)の入手先

平賀源内 全集サンプルpdf


 源内先生の墓碑は台東区にあります。


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