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雑草のような雑念と雑考

清朝末期と中華人民共和国の現状の比較

 清朝末期は現時点の中華人民共和国(中国)と似ているのではないかというのを周囲の情報から組み立ててみよう。
 清朝末期はアヘン戦争の敗戦により混乱していた。アヘン戦争大英帝国が麻薬利権のために無辜な清国への野蛮な暴挙以外なにものでもなかった。それは江戸期の志士たちを覚醒させた。
 その後、太平天国の乱が起きる。これを鎮圧するのに功があったのは曽国藩や李鴻章などの准軍だ。
彼ら漢人たちの助力がなければ帝国は維持できなくなっていた。
李鴻章たちは軍備の洋化を進める。アームストロング社やクルップなどの先進的な鋼砲を導入。
「中体西用」で中国の政体のもとに西洋の軍備を強化するというやり方を李鴻章清朝は選ぶ。

この「中体西用」のようなにわか作りの体制は多くの矛盾を抱え込むことになる。中国の「国家資本主義」との類似が見られる。

清朝の官僚層の腐敗は帝国の病巣として李鴻章らの采配の大いなる阻害となっていた。軍部や官僚層の腐敗は習近平政権の努力にも関わらず減らないであろう。
 腐敗や収賄のチェック機構がないからだ。トップダウンで腐敗追放を進めてもそれは一時的な効果しかないだろう。清朝末期、それなりの政治的力量があった西太后李鴻章がいくら尽力したところで傾いた帝国の腐った基盤を完治することなど出来なかったことが証明していることは独裁制は手足から腐りだすことだろう。
 一党独裁とは権力の集中化であり、第三者検証を受け付けない硬直化した組織なのだ。

北洋艦隊は日本の連合艦隊よりも攻撃力や排水量で勝っていたが、その統率力のなさは黄海海戦の敗因となる。さすがの李鴻章とその軍人らは自国の農民叛乱は打ち負かせても新興国には勝てないことを世界に
示すことになる。