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雑草のような雑念と雑考

提灯(ちょうちん)の防水機能

 さて、江戸時代の発明品である提灯である。
これほど頼りない持ち運びの照明道具もないような気もする。
しかしながら、風を遮り周囲を照らすという道具は、そんなたぐいの発明は西洋文明にも少ない。
 なんといっても防水性もあったのだ。油紙を使うことで水の弱い和紙の弱みをカバーしたのである。
 しかもなお、小ローソクを発明することでコンパクト化をはかりながら、折り畳めることで場所もとらないような工夫があった。
 小田原提灯がその濫觴とされている。


闇をひらく光 〈新装版〉: 19世紀における照明の歴史

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