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雑草のような雑念と雑考

北朝鮮の外交術を見習え!

 したたかな外交戦略の見本がすぐお隣にある。経済一流、政治三流、外交番外の日本は
その顰(ひそみ)にならうべきであろう。
まず、彼らは虎の威を借る戦略を第一とする。「虎」とは中華人民共和国である。中国は唯一の同盟国である北朝鮮を見捨てることはあり得ない。それを十分に知り抜いた北朝鮮は国際的な孤立化は回避する。どんな無法行為も減免されてる手立てをフル活用している。イランのような愚かな孤立化はしないのだ。

 韓国を手なずける。あのうるさがたの韓国は始終やられっぱなしだ。恫喝により、そして同朋というよしみにより、韓国は為す術もない。
 韓国は延坪島事件のように手ひどく打たれながらも手をさしのべざるを得ない。これは見かけ上強力な政府を持つようでありながら、一枚岩でない民主国家の弱みをにぎり、縦横無尽に操作されているいるようなものだ。
 日本などは、いい鴨そのものだ。拉致問題という人道上の悪逆無道を逆手に取り、それをミサイル外交と巧妙に混ぜ合わせる。
 長距離ミサイルを射出して米国が北朝鮮を懲らしめにかかると、拉致解決を日本に教唆して足並みを乱すようにする。これは人質をとったテロリストのやり口に似ているところがある。人命をエサに要求を押し通す。
 核兵器もその恫喝のネタであるので、彼らは開発を止めることはない。日米韓の戦略の温度差を巧みに悪用して、権力を温存するやり方はマキャベリズムの模範であると評価できる。
 無理を押し通すことと長期的な戦略の遂行が可能ことが、独裁政権の利点である。これらを最大限に生かして、世界の強国の外交を翻弄し続けているのだ。日本外交は強国でもなんでもないので、一番扱いやすい事この上ないであろう。政治の一貫性がなく多数の気まぐれな意見で右往左往する大国は、史上例を見ないヘンな国だ。
 北朝鮮にすれば、日本との交渉など赤子の手をひねるようなものだろうな。