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雑草のような雑念と雑考

「このサルを見よ! ウゲッ」 Ecce Home reloade

 スペインの名画の補修騒ぎは教訓的である。キリスト教の真摯な宗教性が香る原画は、おおぼらけな乖離性障害そのものの怪作=改作=快作に変容してしまった。
 補修により修復不能になった絵画は、その修復の非再現性により別の作品に現成した。

 これだけ話題を呼べば愚作も名作になる。名画の芸術性は、その創発性にある。
これまでなかったような出来事の組み合わせにより、それが後世に残る。しょせん、芸術の歴史とは、そんなものではないだろうか?

「Ecce Home reloded」