「張り子の虎」とかつて毛沢東が原水爆を揶揄したが、北朝鮮の核戦略もどうも足下が危ういハリボテのミサイル誇示であるように思えてきた。
一点集中的な兵器開発を国民の犠牲にして進めた、その危うさは戦略爆撃機B1BとF15戦闘機が北朝鮮の空域をかすめて飛行した際に露呈した早期警戒レーダーの運用ミスに現れた。
自国の領空への侵犯も発見できない防空システムの貧弱さは、結局、攻め込み方によっては金正恩氏は簡単に寝首を掻かれる可能性を示唆する。
まず、北朝鮮の電力網を断つ。同時に通信網をハッキングし、無線有線問わず、平壌と地域の軍事拠点の指揮命令系統を分断する。
それでなくとも電力供給はひっ迫しており、石油燃料も軍用車両や軍用機に行き渡っていないであろう。
権力中枢の孤立化だけで十分かもしれない。それだけで自滅してくれる可能性は40%だ。そう、地方の軍事クーデターの可能性はないわけではない。
そのようや有為の人材が残っていればの話だが。
極端に権力集中を研ぎ澄ました北朝鮮の軍事機構は、独裁者の指示なしには何も動かない。これは保証する。愛国心ではなく恐怖と無心さを植え付けられた軍幹部たちは上層部からの命令なしには動かないであろう。
勝手な判断をすれば裁判なしに処刑される国民には自発的行動は期待できない。ただの奴隷根性しかない。
孤立した独裁政権を打倒するのは、意外にかんたんかもしれない。