これは自分の仮説でありますが、「Hatsune Miku sings "Ievan Polkka" 」の長ネギの人気のワケを説明したい。
この動画はミクの投稿動画の人気の火付け役となった。2007年9月4日のニコ動がきっかけだ。
いまでは1000万アクセスを誇る。
海外のオタク系人種も否応無しにアクセスするハメになっているのだろう。しかし、なぜ長ネギを持つのか、単なる取り合わせの奇妙さがおかしいだけなのか、長ネギがなにか特別な植物なのかと日本文化に不審の念を抱くことだろう。
まず、定説を出しておく。
ミクではなく織姫(「BLEACH」に出てくるキャラクター)だった
これを否定するわけではない。
自分としては、なぜ、こんな取り合わせが人気となるのかの「深い理由」を追求したいのだ。
その答えは能の狂女にある。能では物狂いのシテは笹をもつ。狂い笹という。
狂ったものが長い草木をもてあそぶというパターンは演劇の伝統で根付いているというのが自分の印象なのだ。
狂いを暗示するミクの所作は共感をどこか深層で呼び起こしたのだ。
『隅田川』で狂女は狂い笹を持つ。我が子を探しあぐねて愁嘆のあまり狂気に陥ったのだ。ロシア公演での再生映像が後段にある。ロシアの知識人は昔から日本文化のシンパが多いのだ。