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雑草のような雑念と雑考

尚武の民族が目覚める時

 大和民族は有史以来、外圧のたびに武が文を圧した経歴をもつ。
 古くは7世紀に同盟国の百済が白村江敗戦にて亡国となったとき。天智天皇天武天皇の二代で防人だの、国史編纂だのを断行し、国家意識を覚醒させた。
 12世紀の二度の元寇は鎌倉武士により防ぎきることができたが、その反動で神国意識が高まり、建武の新政となった。戦国の世になだれ込み尚武の国が路線づけられた。
 16世紀のスペインやポルトガルという紅毛南蛮人の渡来は世界意識を目覚まし、秀吉の要らぬ朝鮮半島進攻とその逆作用としての徳川幕府鎖国政策を招いた。
 そして19世紀の黒船来航で開国。富国強兵が行き過ぎて拙速の大陸進出をした結果、欧米諸国から総スカンを食らう。それで憤って、太平洋戦争という無用な戦いを起こす。
 なんのかんのといって、奈良平安時代と江戸時代、それに昭和の戦後期を除いては、ウチに争乱、外に侵略を絶え間なき憂世を過ごした経緯がある。

 それを殊更に圧力が中韓からかかるのだから、尚武の民族気質がよみがえる。
尖閣諸島竹島という孤島が、平和憲法の恩恵を脱ぎ捨てるほど価値があるかは知らないが、寝た子を起こすような言説・行為はしないに越したことはない。
 いたずらな外圧により、21世紀に民族の戦闘気質が目覚めぬことを自分らは祈るだけである。